地震対策を子供に教えたいけど、分かりやすい情報は無いかな?
そんな疑問を解決したいと思い、くわしく調べてまとめてみました。
- 子供向けに地震対策が知りたい!
- 分かりやすく何をしたらいいか教えたい!
- 覚えやすい例えはある?
そのあたり紹介していきます!
是非最後までご覧ください。
もくじ
地震対策①子どもに防災対策を教えるときの4つのポイント
ここでは、自身に遭う前の備えとして、防災対策を学ぶ考え方を紹介します!
地震などの災害が起こったときに備えて、子どもに教えておきたい防災対策のポイントを4つ紹介します。
1. 災害が起こったときの行動を確認する
地震が発生した場合、何より大切なのは身の安全を守ることです。
大きな地震が起こるとパニックになってしまい、その場から逃げ出そうとしてしまいがちです。しかし、むやみに動くと転倒してケガをする原因になるので注意しましょう。
地震が起こったときは、①姿勢を低く、②頭を守って、③揺れが収まるまでじっとする、という3つの安全行動を取るのが基本とされています。
もし地震が起こったらこの3つの行動を取るよう常日頃から子どもに教えておくと、いざというときにすばやく行動できます。
2. 災害が起こったときの家族の集合場所を決める
地震などの災害はいつ、どこで発生するかわからないので、場合によっては家族が一緒にいないときに震災が起こることもあります。
特に注意したいのは、登下校中や塾、習い事など子どもだけで行動しているときに災害が起こった場合です。
小中学校では携帯電話の持ち込みを禁止しているところがほとんどです。もし携帯電話を持たせていても災害時は通信が混み合い、思うように連絡が取れなくなる可能性があります。
災害が起こったときの家族の集合場所は、あらかじめ決めておくのがベストです。
多くの方は自宅を集合場所と決めていますが、災害の規模によっては道路が寸断されるなどして帰宅が難しくなるケースも考えられます。
災害時は何が起こるか予測がつきませんので、万一の場合も考えて集合場所は2ヵ所決めておいたほうがよいでしょう。
その際、まずどちらの集合場所を優先するか順位を決めておき、「もし○○に行けなかったら××へ」などと具体的に指示しておくことが大切です。
また、自宅以外の場所に集合する場合は、より具体的な場所を指定しましょう。
災害が発生した場合、学校や公民館といった公共施設が指定避難所として開放されますが、多くの人が避難してきて、とても混雑するおそれがあります。
人混みの中から家族を探すのは難しいので、「学校の体育館ステージの前」や「校庭のジャングルジムの前」など、よりピンポイントな場所に集まるよう子どもに伝えておきましょう。
3. 避難場所まで実際に歩いてみる
自宅以外の場所を集合場所に指定した場合、どのようなルートを通って避難するかも重要なポイントとなります。
たとえば学校に行くルートは複数ありますが、経路によっては洪水浸水想定区域に入ってしまうかもしれません。
自治体から配布または行政の公式サイトなどに掲載されている防災マップを見て、安全な避難経路を確認しておきましょう。
ただマップを見るだけでなく、実際に子どもと一緒に避難経路を歩いてみるのもおすすめです。いざというときに迷いませんし、あらかじめ危険な箇所がないかどうかチェックできます。
4. 防災袋の場所を知らせておく
大きな災害が発生すると、電気・水道・ガスなどのライフラインが遮断される可能性があります。
大人用の防災袋を用意している家庭は多いですが、子どもがいる場合はなるべく子ども用の防災袋も用意しましょう。
最近は子どもが背負えるタイプの小さな防災リュックなどが販売されていますので、大人用の防災袋と一緒に備蓄しておくのがおすすめです。
防災袋は普段、物置などに保管している家庭が多いと思いますが、ライフラインが断たれて灯りがない状態でもすぐに防災袋を取り出せるよう、日頃から防災袋の場所を子どもに教えておくことが大切です。
防災袋には飲み水や食料、衣類、毛布、タオル、ハンドライト、電池、マスクなどを入れておくのが一般的ですが、子どもと一緒に中身を確認し、何が入っていて、どんなときに使うのか話し合っておくのも重要なポイントです。
ここでのポイントは
「地震発生後は電話などが繋がりにくい。あらかじめ何をすればいいか共有しておく」
ことが重要です!
地震対策②子どもと避難訓練に参加する3つのメリット
ほとんどの自治体では、地域住民向けの避難訓練を実施しています。
避難訓練は学校でも行われますが、地域の避難訓練は親子で参加できる貴重な機会ですので積極的に参加しましょう。
ここでは子どもと避難訓練に参加するメリットを3つ紹介します。
1. 防災への意識を高められる
ライフラインが断たれるような大規模災害は頻繁に発生しがたいものですが、普段から防災への意識を高く持ち続けていないといざというときにすばやく行動することはできません。
地域の避難訓練で災害時の行動をシミュレーションしておけば、防災の必要性・重要性を実感し、もしものときに適切な行動を取れるようになります。
2. 災害発生時に落ち着いて行動できる
大きな地震が起こると、子どもが恐怖や不安で泣き出してしまい、親もパニックになってしまいがちです。
事前に避難訓練に参加していれば、まずどんな行動を取るべきか、どういう経路で避難したらよいのか判断しやすくなり、子どもと一緒に安全な行動をとることができます。
3. 近隣住民の顔がわかる
近年は隣近所とのコミュニケーションが希薄になり、隣に住んでいる人や同じマンションに住む人の顔も名前も知らない…というケースが増えています。しかし、大規模災害が発生したときは隣近所の人との助け合いが必要不可欠です。
特に子どもが登下校中など家の外で被災した際、近くにいる大人に助けを求めたり、近所に避難させてもらったりすることも考えられます。
自治体の避難訓練には地域の住民が多く参加しますので、近隣住民の顔と名前を覚える絶好のチャンスです。
また、周囲にもご自身と子どもの顔・名前を覚えてもらえれば、いざというときに援助やサポートを受けやすくなるでしょう。
2019年に株式会社バンダイから公開された子どもの防災に関する調査データによると、「親子で災害時の集合場所や連絡手段を話し合っているか」という質問に対し、81.1%が「まったく話し合ったことはない」「あまり話し合えていない」と回答しています。[注1]
[注1]子どの防災に関する意識調査
https://www.bandai.co.jp/kodomo/pdf/question253.p
近隣住民と関わりを持つと同時に、災害時の集合場所や連絡手段についても親子で話し合っておくようにしましょう。
子どもがいる家庭こそ備えが大切!
日頃から防災対策への意識を高めておけば、いざというときに大切な子どもの命を守ることができます。
しかし、大規模災害によって自宅が大きな損害を受けた場合、その後の生活に支障をきたすかもしれません。
実際、東日本大震災で自宅が全壊した人の中には、経済的な理由で自宅を再建できず、いまだに災害公営住宅で暮らしていたり、学費の工面に苦労したりしている人もいるようです。
地震大国といわれる日本では、いつ、どこで大規模災害が発生してもおかしくありませんので、子どもがいるご家庭こそ災害への備えを充実させておくことが大切です。
戸建てやマンションでは、多くの世帯が火災保険に加入しています。補償の内容を見直したり、地震保険をプラスしたりと、もしもの場合の備えを今一度チェックしてみることをおすすめします。
次に、実際に地震に遭ったらどういう行動をすべきか。
とても大切なことを解説していきます。
地震対策③イラストで分かりやすく解説!
いまの科学では、「何月何日の何時に地震が起こる」と予測することはできません。
だから、地震が起きたら、その時にいる場所に合った行動を取れるようにしておくことが大切です。
まずは、いくつかのケースに応じた対応方法を見ていきましょう。
■家にいるとき
ゆれを感じたら、すぐに机(つくえ)やテーブルの下に入ろう。
ゆれがおさまっても周りに注意しよう。外に出た方が安全なときも、自分1人で勝手に動かず、お父さんやお母さん、近所にいる大人といっしょに行動するようにね。
窓(まど)ガラスや食器がゆかに散らばっている可能性もあるので、ケガをしないようにスリッパやくつをはいて足を守ろう。
■学校にいるとき
ゆれがおさまったら防災頭巾(ずきん)をかぶり、先生の指示にしたがって落ち着いて行動しよう。
■屋外にいるとき
家の塀(へい)や電信柱、自動販売機(はんばいき)など、くずれたりたおれてくるかもしれないものからは離れるようにしよう。
ビルが多いところだと上からまどガラスの破片(はへん)やカンバンなどが落ちてくるかもしれないので注意が必要だよ。
カバンや上着で頭を守りながら、公園や空き地などの安全な場所に避難(ひなん)するようにね。
■山や海にいるとき
山の近くでは、すぐにガケからはなれるようにしよう。海の近くでは、なるべく高い場所や建物に避難をしよう。
■エレベーターにいるとき
全部の階のボタンをおして、止まった階でおりよう。エレベーターは地震になると緊急停止をするけど、パニックにならず、インターホンで連絡(れんらく)をするように。
地震対策④【地震の避難訓練】保育園児でも分かる「おかしもち」
「おかしもち」という言葉に耳慣れないと感じる方もいるかもしれませんが、災害時に子どもたちに避難訓練のお約束事をわかりやすく伝えられる便利な言葉です。
おかしもちの一つひとつの言葉の意味は以下の通りです。
- お「友だちをおさない」
- か「ひとりで駆けない(走らない)」
- し「友だちとしゃべらない」
- も「元の場所に戻らない」
- ち「危ないところに近づかない」
「おかしもち」は災害時の大切な約束ごとの合言葉のひとつになります。保育室に言葉を掲示したり、イラスト入りで紹介したりすると子どもたちが覚えやすいかもしれません。定期的に朝の会や帰りの会などで約束事を確認する園もあるようです。
ここで、「おかしもち」を子どもたちにわかりやすく説明する方法を紹介します。
「お」:押さない
「じしんが起こったときは揺れて、保育園の建物がくずれてしまったり、上から物が落ちてきたりすることが考えられます。机やテーブルの下に隠れると、身体を守ることができることが多いです。そのときは、周りの友だちや先生を押したり、ぶつかったりすると転んでケガをしてしまうから気をつけようね。
揺れがおさまったらホールや保育園のお庭に逃げることもあるでしょう。そのときも他の人にぶつからないようにしようね。」
「押さない」の意味を説明するときは、友だちや先生にぶつからるとケガをしてしまう可能性を伝えましょう。地震が起きた場合にどのような危険性があるのか、具体的に話すことでイメージが沸きやすいでしょう。
「か」:駆けない(走らない)
「地震が起きると地面が揺れてこわくて走りたくなることもあるかもしれません。そのときはまずは走らないで、ダンゴムシのポーズになると頭や身体を守ることができます。先生も『ダンゴムシになるよ!』とお話するから、変身してみよう。※先生が分かりやすいようにダンゴムシのポーズをとる
揺れがおさまったらホールや保育園のお庭に逃げることもあるでしょう。走らずに先生や園長先生のお話をよく聞いて動こうね。」
ダンゴムシのポーズは後ろで両手を組み、足をそろえて正座の形をして身をかがめ、小さく身体を丸めるポーズのことをいいます。
先生が見本になり、ポーズをとることで子どもたちに伝わりやすくなります。揺れがおさまってこわくなり、すぐ走り出す子もいるかもしれません。「まだダンゴムシポーズのままでいてね。」など子ともにわかりやすいように、伝え方を工夫しましょう。
「し」:しゃべらない
「地震が起きると、「どうしよう!」「こわいよ!○○ちゃん」としゃべりたくなることもあるよね。でも、友だちとしゃべると先生のお話が聞こえなくなって、どんな風に動けばよいのかわからなくなることもあります。
それに給食室で料理をしているときに地震が起きたら、火事になってけむりがたくさん出るかもしれません。
しゃべっていると口の中にけむりが入って、苦しくなることもあるから気をつけようね。」
地震が起きたときにしゃべるとどのようなリスクがあるのか、子どもたちにわかりやすい言葉で伝えましょう。火事になった場合も伝え、身体を守る大切さを話せるとよいですね。
「も」:もどらない
「地震が起きて揺れがおさまったら、ホールや保育園のお庭に逃げることもあります。逃げたあとに『ジャンバーをわすれた。』『バックをとりにもどらなきゃ!』とお部屋に戻りたくなることもあるかもしれません。
でも、戻ったときにまた地震がきてケガをすることもあります。先生や園長先生のお話をよく聞いてから動くようにしようね。」
子どもたちが不安にならないように、なぜお部屋に戻ってはいけないのかをしっかり説明するようにしましょう。
「ち」:ちかづかない
「地震が起こると保育園にある棚が壊れたり、いろいろなものが落ちてきたりすることがあるかもしれません。そこに近づくと転んでケガをして危ないよね。
それに給食室から火が出て、火事になることもあります。危ないところは先生が説明するから、近づかないようにしようね。みんなでケガをしないように気をつけよう!」
実際に地震が起きたときに、子どもたちは危険な場所が分からずに走り出してしまうこともあるでしょう。地震が起きるとどのような場所が「危ない」のか、具体的に話をするとよいかもしれません。
このように防災対策のひとつとして、保育園で子どもたちに向けて「おかしもち」の意味を丁寧に説明しましょう。上記を参考に説明してもよいですし、保育士さん同士で伝え方のアイデアを出し合うなど、工夫できるとよいですね。
地震対策を子供向けに分かりやすく解説!3つの身を守る方法をまとめ! まとめ
以上、今回は「地震対策を子供向けに分かりやすく解説!3つの身を守る方法をまとめ!」についてまとめてみました。
近年、日本では地震が起きる回数が増えており、災害に備えた対策が求められています。
子どもたちの命を守るために、定期的に避難訓練を行うことが大切になります。
地震の意味や逃げ方について、わかりやすく説明する必要があるでしょう。
なかには、地震の意味をよく知らない子どもたちもいるため、難しい言葉を使わずにクイズや絵本などを活用することがポイントになります。
紹介した様々な方法のうち、活用できそうなものを採用していただければ幸いです。
防災に向けて取り組んでいきましょう。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。